日本酒

今回は、日本酒本来の味を求めて

生もと系の物をレポートしました。

 

 生もと系とは、天然の酵母を使用して発酵させたもとを使って醸造された

酒の総称です。

前々回に書いた山廃も、この仲間です。

かつての端麗辛口ばかりがもてはやされた時代は終わりを告げ、最近は日本酒

本来の濃い味わいの物が好まれている傾向にあるとの事です。

 そこで、今回は、生もと系の酒4本を紹介します。例によって2000円から

3000円で買える範囲の物を集めてみました。

 一般的に、このような酒には燗が合うとされているんですが、

今回は、ひやと燗の両方から見たレポートを書いてみました。

 

           男山 生もと 純米

                男山株式会社

 この酒は、私が初めて飲んだ生もと系の

酒です。

その時は、まだ、生もとの意味もわからな

かったんですが、なんとなく、本物って感じが

したので(^○^)買ってみました。

飲んでみた、第一印象はとても新鮮だった

覚えがあります。

 さて、レポートに戻りますが、

ひやで飲んだ場合。

まづ、改めて口にした感想は、

辛口ですね。

でも、ピリッとは来ない感じです。

酸度は、強めでしょうか。

どっしりとした味です。

 ひやは合わないかなあと言うのが第一印象

でした。

肴としては、大浅利、さざえと言った焼き貝類。

野沢菜。

 燗で飲んだ場合。

うーん、やっぱり燗が良いですね。

俗に言う燗上がりする酒ですね。

性格が突然変わります。

 肴としては、刺身としては、まぐろ中トロ、もんごいか、

後は、するめ、ふぐのひれ酒にしても良いかも。

 

初孫 生もと純米酒

東北銘醸株式会社

ひやの場合。

表示酸度の割には、酸味が強く感じました。

ジンのような味わい。

勢い、カクテルベースとしても使えるのでは

ないかと思いました。

思いたった、肴も洋酒系の物が浮かびました。

チーズクラッカー、オイルサーディン、

ミックスナッツ。

 

燗の場合。

この酒も燗上がりのする酒でしょうか。

いきなり、日本の肴が合うような気がしてきました。

180度の変身って感じでしょうか。

逆に、個性がなくなってしまったような気がしますね。

肴としては、月並みですが、刺身一般。

鍋物(魚系)、かぼちゃの煮物、

黒豆の煮付け。

 

手取り川 純

株式会社吉田酒造店

ひやの場合。

山廃(前のページに説明あります。)と思えないほどの

すっきりさ、山廃ファンには返って物足りないかも。

純米の割に重くなく、辛口ながら旨みを感じる、

素直な味ですね。

どんな肴にも合うって感じですね。

いつも言う事なんですが、こういう酒に出会うと

ごくごく飲みたい感じです。

敢えて、肴と言いますと

白身の刺身、しゃぶしゃぶ。

 

燗の場合。

味は、基本的に変わらないですね。

すっきりとした味。

ひやの時と同じで、何もつまみはいらないって感じです。

これも、敢えて言えば、菜の花の味噌あえ、

味噌田楽、山芋のさしみ。

 

大七 純米 生もと

大七酒造株式会社

今回最後は、大七です。

ひやの場合。

開封すると、いかにも生もとと言った香り。

こくがあって、旨みも強いですね。

じっくりと舌に残る味わい。

貴腐ワインに近い感じか。

肴も、勢いフランス料理が浮かんできます。

バターソースを使った物、生牡蠣。

 

 燗の場合。

基本的にひやの時と変わらないですね。

しかし、逆につんとした感じが鼻について、

ひやの時の方が良かったかな。

生もと系初心者の方には、

少しつらいかもしれませんね。

肴としては、ぐっと日本適に、

田舎煮、つくしの卵とじ、蟹みそ。

 

 今回のレポートの中で、大七は、酒元も自信を持ってるだけあって、さすがの貫禄を

感じさせる酒でした。

或る、フランス料理のシェフが絶賛していたそうで、その話しを聞いた私もつい、

第一印象でフランス料理のつまみが浮かんできました。

 さて、今回のレポートで感じたのですが、

ブームと言う物が有って、そしてその波が引いた後には、本物だけが残って

いくんですね。

そして、この先はまた、どう言う展開が待っているのでしょうか。

 

※男山はラベルがはがれなかったので、一升瓶の写真になりました。

生もとのもとは、漢字があるのですが当用漢字ではなく、

文字化けの恐れがありますので使用しませんでした。

それでは、また次回のレポートにご期待下さい。

 

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