日本酒は日本の文化です。
地酒ブームも一段楽してから久しいですが、私の大好きな日本酒について
書いてみたいと思います。
日本酒の造り方とか分類とかは、他の方もHPでも色々紹介されていることと
思いますので、ここは、私の独断と偏見で私の飲んできた酒、好きな酒、
紹介したい酒等を載せていきたいと思います。
今でも、地酒のキングとして名を馳せる「越乃寒梅」。地酒ブームの火付け役
となり、日本酒の愛好家だけではなく、あらゆる場所で有名になった酒です。
確かによく出来た大変おいしい酒ですが、日本酒の味は「これが最高ではない」
と言う事を皆さんにご紹介したいと思っています。
そこで、毎回酒の種類を変えながら近所の酒屋で買えるような物を紹介して
いきたいと思います。
「常きげん 山廃仕込純米酒」
能登四天王杜氏と言われる農口尚彦さん率いる蔵、
「鹿野酒造」 http://www.success21.com/jyokigen/ の酒。
*山廃に付いては後ほど書きます。
しっかりした造りで、さすがに腕の確かさを確認する
味でした。
色も、炭素ろ過のしていないいわゆる山吹色で口の中
いっぱいに広がる芳醇な味。
造りがしっかりしている分、濃い目の味の肴が合いそうです。
刺身だったら、とろ、はまち。うに。あとは、ぶり大根。
あん肝等。
「雪灯り」
岩手県の蔵、「あさ開」(日本酒品評会の金賞の常連。)
モンドセレクションでも金賞受賞の酒。
上の「常きげん」とは正反対の酒で、あっさり、すっきりの酒。
かといっても芯はしっかりしていて、値段的にもコスト
パフォーマンスの高い酒。
雑誌「特選街」の日本酒コンテストで、吟醸酒一位の記録あり。
肴は、てんぷら、刺身だったら、白身のもの。もろきゅう。
「天覧山 ひやおろし」
埼玉県の蔵、「五十嵐酒造」
http://www.snw.co.jp/~iga_s/index.html の代表銘柄。
この酒は、*ひやおろしと言うものです。
ひやおろし独特の、なんとも言えない味。毎年秋には
これを楽しみにしている人は多いようです。
本当にすっきりしていて、のど越しもよくはっきり言って
何もつまみはいらない感じ。ごくごく飲みたい酒です。
強いてあげるとすると、やはり秋だけに、秋刀魚の塩焼き、
冷奴。
「奥の松 特別純米」
福島県の蔵、「奥の松酒造」
http://www5.mediagalaxy.co.jp/okunomatsu/
酒蔵の名前をつけた代表作。
福島には、私の友人がいて彼は「福島にはうまい酒がない」と
言っているのですが、私は「奥の松」があるじゃないですかと
言いたいものです。
この酒も、「特選街」日本酒コンテストで、純米部門一位の
記録有り。
新潟の酒のように、あっさりすることなく、いかにも日本酒
と言うどっしりとした感じ。
かといって重くもなく口の中に広がる芳香はどんな肴にも
合う感じ。
今まで上げた酒はわりと冷やして飲むほうですが
(常きげんは、燗でも良いと思いますが、私はひやで飲みました。)
この酒は、燗上がり(燗をするといっそう味が増す)もする酒だと
思いました。つまみは、何でもこいって感じですが、おでん。
肉じゃが。チーズなんてのも合いそうです。
今回は、この4銘柄を紹介しました。次回からも、1回にこのくらいの数で
紹介したいと思いますので、
是非、期待してください。
*山廃 山廃仕込とは、山卸廃止もとで醸造した酒の事を言います。
山卸とは、精米が水車などでされていた江戸時代、半切り桶の中に
蒸米と水を入れ、
耀ですりつぶす操作の事を言います。
今は、精米機で精白を上げる事が出来るようになり、他の酵素が
十分に白米に吸収されるので、蒸米をつぶす(山卸)必要が
なくなり、山卸の操作を廃止するようになりました。
山廃は速醸系酒母と比べると、育或日数が長く、製造が
むずかしいと言われます。
酒母そのものもアミノ酸が多く濃い味で、製成酒も濃醇酒が
出来ます
常きげん解説書より抜粋。
*ひやおろし 日本酒は、一年中作っているわけではなく秋に取れたお米を
冬の厳寒期に仕込んで、1年分を一度に作ります。
そのあと火入れをして(殺菌して)瓶詰め、出荷します。
その中で、生酒(火入れをしていない酒)を、タンクの中で
熟成させ夏を過ごさせます。
そのあと、火入れをして出荷します。
そうすると、生の時のとがったような味(これが好きという
人もいますが。私もそうです。)がなくなってまろやかになり、
なおかつ、生の生きの良さを失っていないと言う酒です。