ジュピターテナーサックス JTSー787

 

サックスの脇には鎧甲(^^)

左手のパームキーは私の手に合わせる為、高さ調整のコルクが張ってあります。


ずいぶん遅くなりましたが、ここで私の新しい相棒を紹介します。

これの前に使っていた、Jミッチェルのサックスなんですが、以前から、買ってすぐ落として折れた所をボンドでくっつけて使っていたのですが、その上に、息子とキャッチボールを公園で練習の後にしていたら、彼の投げたボールが、脇に置いてあったサックスのソフトケースを直撃!
キーが曲がってしまいました。
それを何とか手で曲げて使っていた所、ある日ポキンと折れてしまいました。
仕方なく、そこもボンドでくっつけて使っていたのですが、(前の楽器の紹介のところでも書いたと思いますが、この中国製の楽器は部品がなくて修理不能なんです。 )

二つの折れた所とも、ある時期が来るとまたつけ直さなくてはならなくなり不便を感じていた所、ある日スタジオで折れてしまいました。
これでは、本番の前に折れたら大変なことになると思い、買い直しを決めました。

ただ、サックスは高い。
貧乏人の私には、セルマーなどとても買えません。(-_-)
秋の市民音楽祭も近づいていましたので、 何とかしなくてはとヤフオクを探しまくり、見つけたのがこれです。

私の買える条件は、安くても、修理のできる範囲の物・・・その条件からこの楽器になりました。以前に、ヤマハのリペアさんに聞いた所、台湾製でも、これならまだ修理できるとのこと。

かなり新しそうだったので、期待して落札して、着いた物をみたら、ずいぶんとひどい使い方がされてました。
指紋がそのままべったりと付いて固着して、錆も結構ありました。
特にひどいのは、錆をとろうとしてキーをドライバーのようなもので削った跡・・・

見るからに新しいのに、と思い、私で3人目のオーナーのようなんですが、 前オーナーの落札記録をみた所、なんと1年前に新品同様で落札してるんですね。

つまり、1年で、ここまでひどく使ったのです。
私は大変嘆かわしく思ったのと同時に腹が立ちました。
楽器を丁寧に扱わない人は絶対にうまくならないと言います。プロは本当に楽器を大事にします。まあもちろん高いというのもありますが、それ以前に心の問題もありますね。

そこで、私は、ヤマハのリペアさんに取り敢えず削ったキーの交換と、バランス調整をお願いしました。
後の、指紋とか錆は何とか目立たない位に磨き上げました。(驚いたのは、お腹に当たるあたりのところに肌の後が・・・こいつ、裸で吹いてたな(笑)とあきれました。)

それから、リペアさんから連絡ありまして、部品が代理店にいつ入るか分からないと言われたというのですよ。

そんな馬鹿なと思い、私も自分で聞いてみました。
電話に出た方は「まとめて製品を輸入してるので、次のタイミングまで待たないとだめです。」と言うのですが、それは変だと思い、そこのHPから、質問してみました。(丁重に、なおかつシビアに(笑))

そうした所、担当の人から連絡があり、大変申し訳ない、すぐ手配しますとのこと。
何でも言ってみるものですが、いやはやです。

さて、それでは、この楽器について書きます。

ジュピター社は以前から、セルマーのフルコピーを作っていました。
これは、前のJミッチェルと同じですね。
ただ、コピーはコピー。それ以外の何物でもありません。
コピーと本物の違いは、なんと言っても音程なんですね。確かに音はそこそこ良い音するんですよ。(がわが同じですから。)前のサックスも本当に音程がだめでした。
特によく使う中音の辺りがだめだったので苦労しました。

このモデルになったのは数年前らしいのですが、かなりのモデルチェンジがされました。
セルマーのフルコピーから脱却して、オリジナルモデルになりました。

管体を一体化にしたらしいのですが、その辺の違いはよく分かりませんが、これが前との大きな違いは音程が良いのです。低音はさすがに甘いのですが、気になる中音のバランスが良いので吹いてて「アレーーー?」というのがあまりありません。

ただ、音がすごく軽い。管体自体もすごく軽くて、まあその辺りからきてるとは思うのですが。(前のサックスの2/3位ですかね。)
これは最初にスタジオで使ったときに、もうがっくりときましたね。
私はかなりダークなマウスピースを使ってるのですが、それでもなお、明るい音なんですね。
ただ、音が抜けてない(新品の楽器はそうなんです。)という感じでしたので、使ってくうちに何とかなるかなと思ってたら、最近ようやく良い音になってきました。 (最初は、もうこれはだめだからまたオークションにでも出すかなと思ったんですが・・・)

キーアクションもすごく軽いですね。これは、早いパッセージとか本当に楽にできます。
ただ、軽いせいで、弊害もありまして、一寸専門的ですが、中音のレがオクターブ上からなんですが(リコーダー、フルートもそうですよね。)それで低音からここに行くときに、左手のアクションが右手より少しでも遅れると音が裏返ってしまうんです。

これは、最初の頃はかなりひどくて、リペアさんに何度も修理して貰いました。3.4回やり直して貰ってようやくよくなりましたね。それでも上に書いたように注意が必要なんです。
前のサックスではこんなことは一度もなかっただけに、残念ですね。

それから、セルマータイプは、左手の小指のキーがかなり大きいのです。
それですっかり慣れていましたので、このジュピターのようにキーが小さくなってると
小指が滑ってしまうんですね。東洋人の方が手が小さいはずなのに、なんで、このキーが小さくなってるのか分かりません。(これは右手の小指のキーも少し小さくなってますので、慣れるのに苦労しました。左手はまだ慣れません。)

まあ、そんなヤツですが、とにかく軽くて持ち運びが楽なこと、最近音がかなり良くなってきてること、(相変わらず、明るいですが、軽いという感じは随分なくなってきました。)その辺りを考えて、これからも仲良くしていこうと思ってる次第です。

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